次の最高裁長官と新しい最高裁判事が内定(2022年6月・7月退官判事の後任)

法学部
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先日,次の最高裁長官と2022年6月と7月に退官する最高裁判事の後任人事の報道がありました。

ちなみに2021年8月に退任した最高裁判事の後任判事の発表については,こちらをご参照ください。

退官する最高裁判事

退官するのは大谷直人最高裁長官(2022年6月22日退官)と菅野博之最高裁判事(2022年7月2日)です。

大谷直人最高裁長官

第19代最高裁判所長官です。

裁判官出身の最高裁判事(長官)です。

どちらかといえば刑事系に強い印象があります。その分野の著作や論文もあります。裁判員制度の創設にも携わっていました。最高裁事務総局での勤務も長かったようです。

菅野博之最高裁判事

裁判官出身の最高裁判事です。

菅野判事はどちらかといえば民事系に強い印象ですね。民事手続についての著作もあります。

次の最高裁長官

大谷直人第19代長官の退官に伴い,次の最高裁長官が戸倉三郎最高裁判事に決まりました。

戸倉三郎最高裁判事

戸倉判事が第20代最高裁判所長官になります。

戸倉判事も,大谷判事と同じく,裁判官出身です。これで12代連続で裁判官出身の長官となるようです。

ちなみに,これまでの最高裁長官の内訳は(戸倉長官も含めて)裁判官出身が16名,検察官出身が1名,弁護士出身が1名,法学者出身が2名です。裁判官出身の長官が圧倒的に多いですね。

新任(後任)の最高裁判事

大谷長官の後任として今崎幸彦氏,菅野判時の後任として尾島明氏が最高裁判事として内定しました(2022年5月20日閣議決定)。

下記にごくごく簡単な経歴を示しますが,順当な人事といった感じですね。

今崎幸彦氏

今崎幸彦氏は裁判官で,現在は東京高等裁判所長官です。

退官する大谷判事も裁判官出身なので,同じく裁判官から選ばれたようです。

今崎氏はかつて最高裁事務総長も務めていました。どちらかといえば刑事系に強い印象です。

尾島明氏

尾島明氏も裁判官で,現在は大阪高等裁判所長官です。

退官する菅野判事も裁判官出身なので,同じく裁判官から選ばれたようです。

尾島氏はかつて最高裁首席調査官も務めていました。どちらかといえば民事系に強い印象です。