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新しい最高裁判事が内定(2021年8月退任判事の後任)

新しい最高裁判事が内定(2021年8月退任判事の後任)法学部

本日(2021年7月30日),2021年8月退任予定の最高裁判事の後任判事の発表がありました(閣議決定がありました)。

ちなみに2021年7月に退任した最高裁判事の後任判事の発表については,こちらをご参照ください。

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退任する最高裁判事

退任するのは木澤克之判事(2021年8月26日退任)と池上政幸判事 (2021年8月28日退任)です。

お二人とも第一小法廷ですね。

木澤克之判事

木澤克之判事は立教大学出身で,弁護士出身の最高裁判事です。

所属していたのは東京弁護士会です。

池上政幸判事

池上政幸判事は東北大学出身で,検察官出身の最高裁判事です。

法務省勤務が長いので,いわゆる「赤レンガ組」と言えるでしょうか。

新任(後任)の最高裁判事

木澤判事の後任として弁護士の岡正晶氏,池上判事の後任として前東京高検検事長の堺徹氏が選ばれました。

岡正晶氏

岡正晶氏は東京大学出身の弁護士で,所属は第一東京弁護士会です。

日弁連の副会長の経験もあります。

倒産法関係の書籍でよく執筆者として名前を見かけるので,倒産法に強い弁護士なんでしょうね。執筆したもので,有名なところでは『条解破産法』でしょうか。ほかにも雑誌論文・書籍問わず,多くの著作があるようなので,目にしたことがある法学部生・法科大学院生・司法試験受験生も多いのではないかと思います。

堺徹氏

堺徹氏は東京大学出身の元検察官です。

経歴を見ると前任の池上判事とは異なり,現場が長く,いわゆる「現場組」と言えるでしょうか。

泣く子も黙る「東京地検特捜部部長の経験もあります。

かたよる(?)最高裁判事の弁護士枠

今回の人事が発令されても,最高裁判事の中の弁護士出身判事所属していた弁護士会は東京ばかりです。

  • 木澤克之(第一小法廷)  東京弁護士会 ※今回退任
  • 山口厚(第一小法廷)   第一東京弁護士会
  • 草野耕一(第二小法廷)  第一東京弁護士会
  • 渡邉惠理子(第三小法廷) 第一東京弁護士会
  • 岡正晶 第一東京弁護士会  ※新任

今回の人事により,東京の弁護士会に集中するどころか,第一東京弁護士会のみになります。

東京には,東京弁護士会第一東京弁護士会第二東京弁護士会の3つの弁護士会があります。
2021年4月現在の会員数は以下の通り。

東京弁護士会   8,807人
第一東京弁護士会 6,045名
第二東京弁護士会 6083名

一番人数の少ない第一東京弁護士会が最高裁判事の弁護士枠のすべてをうめているというのも興味深いですね。

大阪弁護士会から1名入っていることが多かったのですが,しばらく東京のみの状態が続いていますね。2018年1月1日に退官した木内道祥判事で東京以外の弁護士会出身の最高裁判事は途絶えています。かつては,田原睦夫判事,滝井繁男判事など,東京の弁護士会以外の弁護士出身の最高裁判事が続いていたのですが。

これが弁護士会全体の中で,どういうパワーバランスに基づくものなのか,また,今後,各弁護士会相互のパワーバランスにどう影響するのかが気になりますが,部外者には知るよしもないですね。