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東京機械製作所とアジア開発キャピタル(その7・大規模買付行為等の不実施を要求)――マジョリティ・オブ・マイノリティ条項をめぐって

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自分の備忘のために書き始めたのですが,もう7本目になってしまいました。

さて,2021年11月18日の最高裁決定によって,一段落した本件ですが,前回の記事にも書いた通り,アジア開発キャピタル(ADP)側の買収が完全に中止になったということではありません。

その意味では,一段落したというよりは,第1ラウンドが終わり,第2ラウンドに入ったというべきかもしれません。

まだこの買収劇は続きそうです。

東京機械製作所は下記の通りADPに大規模買付け等を行わないように要求する書簡を送ったようです。

公開買付け(TOB)その他の大規模買付行為等を実施しない旨を誓約するか否かについて,2021年11月22日の午後6時を期限として回答を求める書簡……を送付」。

(東京機械製作所「(開示事項の経過)アジアインベストメントファンドらから提出された誓約書等に関する当社からの書簡の送付についてのお知らせ」(2021年11月19日))

この背景には,前日,つまり最高裁決定の当日(2021年11月18日)にADPが出した下記プレスリリースが影響しています。

(最高裁判断においても)「濫用的な株主(買収者)であるなどの法的な疑義は一切示されておらず,また,当社らが,今後も、東京機械製作所の経営支配権の取得を目指すことまでは、何ら禁止されておりません。」

(アジア開発キャピタル「株式会社東京機械製作所による新株予約権無償割当ての差止仮処分命令を求める申立てに係る許可抗告及び特別抗告の申立てに対する棄却決定のお知らせ」(2021年11月18日))

下記の当ブログでも紹介した誓約書について問題になりますが,今後新たにTOBなどの大規模買付行為等を仕掛けることが誓約書に反するか否かという点で両者に見解の相違が出ていると思われます。

ADPが上記の誓約書で撤回したのは「既に具体化してしまった大規模買付行為等」としています(アジア開発キャピタル「株式会社東京機械製作所に対する誓約書の差入れに関するお知らせ」(2021年11月17日))。

この辺りですかね。争いのもとになりそうなのは。

東京機械製作所が設定した回答期限は上記の通り「2021年11月22日の午後6時」です。来週にはなにか動きがありそうですね。

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追記(2021年11月23日)

上記の回答期限の2021年11月22日にADPから東京機械製作所に回答がありました。

正確な回答内容はアジア開発キャピタルのプレスリリース(「株式会社東京機械製作所の当社らに対する2021 年11 月19 日付け書面「貴社らの11 月17日付け誓約書等について」に対する当社らの見解」(2021年11月22日))をご参照ください。

結論としては,突然TOBなどの大規模買付行為等を仕掛けたりはしない,というものでした。上記プレスリリースにも「仮に,その後,別途,新たな大規模買付行為等を行うとした場合であったとしても,もちろん突然公開買付け(TOB)を開始するということはせず」としています。

今後の両者の協議次第,といったところでしょうか。

なお,東京機械製作所は,上記回答について,「疑義が残っています」として,防衛策を「実行を中止するか否か」は回答内容を精査して決定するとしています(東京機械製作所「(開示事項の経過)アジアインベストメントファンドらからの誓約書の補充書の受領等についてのお知らせ」(2021年11月22日))。