通常国会が本格化していますが,法学部等で学習する法律の改正案もチラホラ提出され始めていますね。
刑事訴訟法も法案が提出されましたが,改正の規模としては大きめなので,早めにフォローしておきたいですね。
企業法務関連では,金融庁で株式大量保有のルールの見直しがスタートするようです(TOB義務化の範囲の拡大など)。こちらも17年ぶりの見直しなので,影響は大きそうです。
さて,いつもの通り,2023年2月の積読メモ。
学生向け
大学の定期試験も終わって時間がある学生の方々も多いと思います。
せっかく時間があるので,大学生らしく(?)すこしハードな内容の書籍に挑戦してみてはいかがでしょうか。
あまりなじみがなかったり,興味のない分野の高難度な本は読み通すことが難しいかもしれませんが,本書は近年話題になることが多いネット社会の拡大やAIの急速な普及といった事象を絡めつつ,「自由」について再検討する内容となっています。今の時代の「自由」について考え直してみたい方は是非手に取ってみてください。
伊藤塾の演習書です。分量も300ページ弱なので,わりとコンパクト。
「論述式試験の書き方がわからない」とか「論文試験の点数が伸びない」とお悩みの方は,ひとまずこのような本を片手にマネをするところから始めるとよいと思います。
答案の要素や記述の流れなどがどうなっているのかを意識して,まずは答案のカタチを習得しましょう。解答に必要な知識の習得と解答方法の習得とは別の勉強であると割り切ってみてはいかがでしょうか。
この「新伊藤塾試験対策問題集」シリーズもラインナップが増えてきて,基本7法(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)はそろっています。
実務向け
副業や兼業が解禁された企業も多いと聞きます。
ただ,問題になるのは労務管理。厚労省の副業・兼業ガイドラインを中心に解説します。
労務管理以外にも営業秘密の管理や著作権などの管理も取り扱っており,参考になりそうな1冊です。
あらゆるところで顔を出す善管注意義務なるもの。
わかったような,わからないような概念ですが,その善管注意義務を横断的に解説してくれています。
しかもQ&A形式。サクッと確認したいときにとってもありがたいです。
学生にとっても,各法における善管注意義務の位置づけが整理されて有益なのではないでしょうか。Q&Aで1項目は短いですから,気になるところだけを拾い読みすることもできます。
一般向け
リーガルノベルを2冊。両方ともシリーズものですが,単体でも(シリーズの1作目から読まなくても)十分に楽しめます。
嘘と聖域は海外ドラマの法廷ものが好きな方にはおすすめです。
Amazonの法律関連(相続関連)の書籍購入歴からおすすめされたのか,ペット用品の買い物履歴からおすすめされたのか,どちらかわかりませんが,思わずポチッた1冊。
責任ある飼い主として最期まできちんと,ですね。参考になる情報がたくさん掲載されています。