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肝試しで逮捕??夏休みに羽目を外しすぎないようにしましょう

雑記

オリンピック開催が目前に迫りましたが,多くの大学生は前期試験に追われている頃ではないでしょうか。

試験が終われば夏休み!

大学生の夏休みは長い!!

夏休みを思いっきり満喫するために,まずは前期の講義・試験を無事に乗り切りたいですね。

大学生の夏休みは,高校生までとは異なり,自分一人でできることが圧倒的に増え,いろいろと計画を立てている人も多いと思います。コロナ禍でなにかと不自由も多いかもしれませんが,十分に感染対策を行ったうえで,夏を満喫しましょう。

ただし,羽目を外しすぎると警察のお世話になることも……

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廃墟で肝試しが犯罪??

夏と言えば肝試し!

ですが,気を付けないと犯罪になってしまうこともあるんです。

アニメやドラマで「廃業した病院跡」とか「廃墟」とかで肝試しを行う場面をよく見かかると思います。

これって無許可でやっていたら犯罪になりそうな感じがしませんか?
でも廃墟だから許可を申請する相手先もいないし,やっぱり犯罪ではないのでしょうか?

このケースで真っ先に思い浮かぶのは刑法130条の「住居侵入罪・建造物侵入罪」ですね。条文をチェックしてみましょう。

刑法(明治40年法律第45号)

 (住居侵入等)
第130条
 正当な理由がないのに,人の住居若しくは人の看守する邸宅,建造物若しくは艦船に侵入し,又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は,3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

刑法130条では,「人の住居」,「人の看守する邸宅,建造物若しくは艦船」への侵入を規定しています。

廃墟は「人の住居」ではないですし,「人の看守する」とも言えません。

とすると,刑法130条の適用がない場合が多そうです。

※ただし,ここでいう廃墟は完全に朽ちている建物であることを想定しています。門扉が施錠されていたり,などで容易に侵入できないようになっているような場合は,住居・建造物に該当することもあります(刑法130条の適用対象となる)。

刑法の適用がなければ,廃墟での肝試しは犯罪ではないのでしょうか。

犯罪類型を定めている法律は刑法だけではないです。他の多くの法律にも定められています。

身近なところでは,道路交通法の罰金刑以上の罰則が定められているものは犯罪です。反則金は行政罰ですが,罰金は刑事罰です。また,法学部生なら勉強することになる会社法にも特別背任罪贈収賄罪預合いの罪などが規定されています。

刑法だけでなく,他の刑事罰を定めた法令がないかの確認が必要です。

今回の「廃墟での肝試し」は軽犯罪法に違反する可能性があります

軽犯罪法(昭和23年法律第39号)

第1条 左の各号の一に該当する者は,これを拘留又は科料に処する。
  人が住んでおらず,且つ,看守していない邸宅,建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者

上記の通り,軽犯罪法1条1号では,人が住んでおらず,看守もしていない邸宅,建物又は船舶であっても,「正当な理由がなく」ひそんでいた場合には,拘留または科料に処するとしています。

拘留・科料は刑事罰
下記の通り刑法16条と17条に刑事罰として拘留・科料が定められています。

法(明治40年法律第45号)

 (拘留)
第16条 
拘留は,1日以上30日未満とし,刑事施設に拘置する。
 (科料)
第17条
 科料は,千円以上一万円未満とする。

夏の思い出作りが前科になってしまわないように羽目を外しすぎないようにしましょう。

本当に逮捕・検挙されるの?

「アニメやドラマの場面設定でも多く使われているし,軽犯罪法に違反するとは言っても実際には検挙されることなんてないんでしょ?」と思っている人もいるかもしれないですね。

直近で検挙された事例があります。

2021年(令和3年)6月16日,福岡県警は廃墟に無断で侵入した男女12名を「軽犯罪法違反」容疑で書類送検しました。その後,福岡県警も注意喚起しています(福岡県警のウェブサイト)。

報道でも取り上げられました。この12人は大学生高校生だったようで,侵入目的は肝試しだったようです。

報道からのみでは詳しいことはわかりませんが,現場には立ち入り禁止の看板があったようで,軽犯罪法1条32号「入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入つた者」を適用したのではないかと思われます。
心霊スポットとして有名になり侵入者が増えたことで,近隣住民が迷惑していたので,2021年6月から立ち入り禁止の看板を設置したようです(朝日新聞Web版〔2021年6月16日18時57分〕参照)。

不起訴ならまだしも,起訴されて有罪が確定すると前科が付いてしまいますね。

思い出作りもほどほどに――いつかSNS等からばれるよ

絶対にばれないと思っていても,いまはSNSなどで思いもよらぬところから発覚してしまうこともあります。

君子危うきに近寄らず」を心掛けて楽しい夏の思い出作りをしましょう。

軽犯罪法には「えっ!そんなことまで犯罪になるの?」ということが多く規定されています。いわゆる「いたずら」レベルのことが網羅的に定められている印象です。

年端もいかない子どもならまだしも,分別ある大学生なら人に迷惑をかけてしまいそうなことはしないようにしましょう(当たり前のことですが)。

軽犯罪法は下記記事でも紹介しています。