判例付きの六法といえば,下記の学習用2種類,実務用2種類が鉄板商品です。
学習用
- 判例六法(有斐閣)
模範小六法(三省堂)※2020年版(令和2年版)をもって刊行中止
実務用
(リンク先:Amazon)
そこになんと三省堂が新たに判例付き六法を新創刊しました。
その名も
『判例付き法務六法2021 令和3年版』(三省堂)
です!
※下記リンク先の商品は2022年版(令和4年版)です。
法務六法と呼ばれることになりそうですね。
楽しみな発売日は2020年10月12日(販売会社搬入予定)となっています。
※Amazonでは10月14日発売ですね。
同じ三省堂の模範小六法の令和3年版の情報が出てこないので,『判例付き法務六法』は模範小六法の後継版ということなのかもしれません。
(追記:どうやら模範小六法は刊行をやめたようですね)
それでは,この『判例付き法務六法』いったいどんな内容の六法なのでしょうか。
他の六法と比較してみましょう。
『判例付き法務六法』と他の六法との比較
『判例付き法務六法』と上記の4種類の既存の判例付き六法(判例六法,模範小六法,判例六法Professional,模範六法)と比較することで,特徴を探ってみましょう。
Amazonの登録データをもとにしています。
※模範小六法は令和2年度版(2020年版)の情報をもとにしています。
値段(2022年版・令和4年版)
判例付き法務六法 3,850円
判例六法(有斐閣) 3,190円
模範小六法(三省堂) 3,080円※
判例六法Professional(有斐閣) 6,160円
模範六法(三省堂) 6,600円
サイズ・ページ数(2022年版・令和4年版)
判例付き法務六法 A5判・1888ページ
判例六法(有斐閣) B6判・2396ページ
模範小六法(三省堂) B6判・2368ページ※
判例六法Professional(有斐閣) A5判・4160ページ
模範六法(三省堂) A5版・3632ページ
収録法令(2022年版・令和4年版)
判例付き法務六法 109件
判例六法(有斐閣) 146件?(Amazonに記載がなかったので,有斐閣のHPで数えました)
模範小六法(三省堂) 154件※
判例六法Professional(有斐閣) 395件
模範六法(三省堂) 410件
収録判例(2022年版・令和4年版)
判例付き法務六法 13,149件
判例六法(有斐閣) 約12,500件
模範小六法(三省堂) 14,293件※
判例六法Professional(有斐閣) 約13,700件
模範六法(三省堂) 14,695件
『判例付き法務六法』と他の六法との比較まとめ
単純な数字の比較でしかありませんが,比較結果は上記のようになりました。
実質的に模範小六法の後継ではないかと予想しますので,それとの比較に注目しますと,以下の通りです。
判例付き法務六法(模範小六法との比較)
- 模範小六法よりも値段が高い
- 模範小六法よりサイズが大きいが,本の厚みは薄い
- 模範小六法よりも収録法令数が少ない
- 模範小六法よりも収録判例数が少ない
あくまで形式上の比較ですので,法令の選び方や並べ方にこだわりがあるのかもません。実際に三省堂の宣伝文にも「精選した法令を、実用性を追求した収録順で配置。」とあります。
読者ターゲットには「法律実務家とその志望者・受験生」とあります。
位置付け的には従来の模範小六法と模範六法の中間ということになるのでしょうか。
新創刊するということは,意外にそういうニーズが多いのかもしれませんね。
ただ,学生・受験生にとって毎年買い替える六法で値段が高くなるのは結構きついですね(早く合格しろということか……)。
刊行後の読者の感想・評価が気になりますね。(→下記の関連記事「判例付き法務六法の内容(収録法令)を有斐閣判例六法と徹底比較」に読者のコメントをいくつか追記しました)
判例付き法務六法の内容(収録法令)を有斐閣判例六法と徹底比較
さらに判例付き法務六法と有斐閣判例六法の収録法令を徹底比較してみました。
下記の記事でまとめていますので,あわせてご覧ください。