いつの間にか9月ですね。
新型コロナへの対応も徐々に平時に戻りつつあるようですね。帰国時の陰性証明が不要になったことは大きいですね。
さて,いつも通り2022年8月の気になる新刊をメモしておきます。
学生向け
医事法の体系書ですね。著者の河上先生は民法や消費者法の専門家でもありますね。
今話題の消費者庁「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」の座長もつとめておられます。
法律書ではないのですが,夏休み中の読書におすすめです。
決済,とくに国際決済についての歴史・仕組み・未来を知ることができる決済です。一部の経済制裁の仕組みなども概略を知ることができます。
学生のYouTuberさんもたくさんいますね。これから始めようと思っている人もいるかもしれません。
トラブルにならない,炎上しないためにも,動画配信に関する法律関係を一度おさえておくことをおすすめします。うっかり他人の権利を侵害してしまうこともあり得ますからね。
実務向け
民法の平成30年改正で遺言執行に関する条文にも改正が入りました。
遺言書作成の書籍はたくさんありますが,遺言執行となるとまだ少ない印象です。貴重な平成30年改正対応の遺言執行の実務書ですね。
改正法の国会審議中に話題になった種苗法の逐条解説です。
知財法分野でも特殊領域ですので,必要な人は限られるかもしれませんが,農業関係者にとっては重要な法改正であったことは確かです。改正法を当局がどのように解説しているのかはチェックしておきたいですね。
一般向け
病気やケガ,介護,失業,子育てなど,人生の多くの場面で社会保障制度が用意されていますが,いまいちどうすればよいのか,役所に行ってもそもそも何を相談したらよいのかがわからない人も多いと思います。
日本の社会保障制度は決して脆弱なものではなくそれなりに充実していると個人的には思っているのですが,利用率,普及率や認識率は低いようにも思われます。
制度が複雑で「わからない」というのが大きな原因だと思いますが,本書は「お悩み別フローチャート」を用意し,それにそって解説を展開しており,読者,とくに一般の読者層にとってとても親切な作りになっています。
社会保障制度は法改正も多いので,注意が必要な分野ではありますが,役所に相談するきっかけとして,本書を1冊手元に置いておくとよさそうです。
裁判傍聴に関する書籍は少なくないですが,著者が裁判所書記官というのが特徴的ですね。著者はドラマ「イチケイのカラス」監修にも入っていたそうです。
裁判傍聴に興味がある人の予習としておすすめの1冊です。