法学部生の悩み……それは荷物が多い! 荷物が重い!
分厚い教科書を複数冊にポケット六法かデイリー六法というのが標準装備ですよね。
教科書と六法,さらに判例集まで加わると重い!
できるだけ荷物を少なくして鞄の中身を軽くしたいと多くの法学部生が思っていると思います。
鞄の中でひときわ存在感を放っているのが六法です。(教科書でも六法より分厚いものもありますけどね……)
しかも六法は書籍とサイズが異なるので,鞄の中の納まりも悪いですよね。
そんな悩みを解決すべく,先人が開発した方法……
六法裁断!
六法分解!
六法を裁断(分解)するメリットとデメリット
六法を裁断(分解)するメリット
必要な法令のみ持ち歩けばいいので荷物が軽くなる
刑法の講義しかないのに,刑法の講義で参照される可能性の低い法律まで収録している六法をまるごと持ち歩くより,刑法関係だけ持ち歩くことができれば楽ちんですし,荷物も小さく軽くなりますよね。
六法を裁断(分解)するデメリット
持ってきていない法令の参照ができない
ファイルなどに綴じないと鞄の中で破れる可能性がある
当然ですが,持ってきていない法令については参照することができません。
講義は,通常,六法をばらさずに持ってきていることを前提に進められます。
たとえば,刑法の講義で,背任罪を取り扱う回があったとします。おそらく刑法の背任罪だけでなく,会社法の特別背任罪などの規定も確認することになると思います。
こんなときに,刑法の条文しか持ってきていないと会社法の条文を参照できませんね。
スマホやPC・タブレットでの条文確認を認めてくれる教員ならいいですが,そうでないなら友人に見せてもらうか講義後に確認するしかないですね。
(PCやタブレットならともかく,スマホ使用はあまりいい顔はされない可能性が高そうです)
また,六法はとても薄い紙を使っているので表紙がないと鞄の中で破れたり,折れ目がついてしまうことがあります。
取扱いに気を付けるか,ファイル等で保護してやる必要があります。
おすすめのファイルは後ほど紹介します。
メリット・デメリットを十分理解した上で,それでも六法を裁断(分解)して荷物を軽くしたいという人は続きを参考にしてみてください。
※裁断(分解)の方法を紹介しますが,くれぐれも自己責任でお願いします。
六法を裁断(分解)するならアイロンを使え!
六法を裁断するとき,厄介なのは背表紙ですよね。
結構固いですよね。
カッターを使って地道に分解するのも一つの方法です。
ただ,六法はかなり薄い紙を使っているので,手が滑ったりすると紙がグチャグチャになったり,破れてしまったりする可能性があります。
カッターを使う際には,手を切ってケガをしないように注意してください。
裏技というほどでもなく,結構メジャーな方法ではありますが,背表紙を簡単にはがす方法があります。
それはアイロンを使うことです。
背表紙と本文用紙をくっつけているのりは「ホットメルト」というもので,熱を加えると柔らかくなる性質を持っています(冷えると固まる)。
ですので,背表紙をアイロンで温めてやるとホットメルトが柔らかくなるので,ベロっと背表紙がはがれます。
くれぐれも火事や火傷には注意してくださいね。
背表紙をとった後に残ったホットメルトは,新聞紙とかキッチンペーパーをつけてその上から再度アイロンで温めて,のりをキッチンペーパーに吸わせてやります。
何度か吸わせてやればきれいに取れます。
あとはバラバラにして製本テープやファイルで綴じればOKです。
アイロンなんか持ってねえよ!という人は六法をレンジでチン!
一人暮らしでアイロンを持っていないという人もいるかもしれません。
アイロンの代わりに電子レンジで温めるという方法があります。
これでも背表紙をはがすことはできますが,下記に十分注意してください。
・温めすぎによる火傷
・温めすぎによる火災発生
・レンジの前から離れない
・必ず温める時間は少なめにして,温度をこまめに確認する
・箔押しがしてある本は絶対にレンジで温めない!
「箔押し」=本の背表紙などに金箔でタイトルや著者名が記されているものです。
箔押しは金属(金箔)ですので,レンジに入れるとスパークします!
絶対に箔押ししてある本はレンジに入れないでください!
火事になります!
また六法の本文用紙が湿気ていた場合には,紙が反ってしまったり,パリパリになってしまったりすることもあるようなので,レンジを使う方法は個人的にはお勧めしません。
六法裁断の王道――裁断機
王道の方法としては,裁断機で糊付け部分をカットしてしまう方法があります。
王道とはいえ,六法は分厚いので,そのままではカットが難しいと思います。裁断業者などもあるようですが,なんとか2分割くらいすればAmazonなどで売っている裁断機が使用可能です。
私が個人的に使っている裁断機はこちらです。
こちらの裁断機です。
これはA4用紙で400枚を一気に裁断できる能力があり,たいていの本なら裁断可能です。
刃の重みや鋭さも十分です。カット可能な厚みは3.7mmまでとなっています。小型六法であれば,なんとか自力で2分割できればこの裁断機で一気にカット可能ですね。
ただし,ちょっとサイズが大きく,重量も相当重いので,よく確認してから注文してください。
もちろんもっとコンパクトで重量も軽い裁断機もありますが,いくつか試した経験上,それらの値と裁断能力はトレードオフになっていると思っています。
六法を裁断(分解)した後の処理(製本・ファイリング)
六法をバラバラに裁断(分解)した後,そのままにしておくと破れたりする可能性があります(六法の紙は薄く柔らかいですからね)
そこで,再製本するか,ファイルに綴じることをお勧めします。
再製本
再製本する場合は製本テープを使うのが一番お手軽でしょうか。
↓こんなやつですね。
製本テープは100均でも売ってると思います。
ファイル
私は製本テープで再製本するのが面倒でファイルに綴じていました。
ぴったりのサイズが見当たらなかったので,ちょっと大きめですがB5ファイルを使っていました。
※B5は普通のノートのサイズです。
レールファイル,スライドファイルという種類のファイルが穴あけ不要でおすすめです。
↓こんなやつです。サイズに注意してください(六法のサイズにあったファイルを選びましょう)
大学生協などでは文具の品ぞろえが豊富なので,ぴったりのサイズが売っているかもしれないですね。
六法の裁断(分解)まとめ
六法を裁断(分解)すれば荷物は軽くなりますが,デメリットを十分に理解したうえで裁断(分解)するようにしましょう。
私は新しい六法を購入したのちに,旧年度版の六法を裁断(分解)していました。
改正がない法令は旧年度版でも問題ないですからね。
裁断していない新しい六法と裁断している六法を使い分けていました。
六法を裁断(分解)する場合には,カッターを使うにしろ,アイロンを使うにしろ,ケガ・火傷,火事には十分注意しましょう。
電子レンジを使う場合は,上記で書いた注意点を確認して,絶対にレンジから離れないようにしてください。
火災や火傷に注意してくださいね。
繰り返しになりますが,絶対に箔押しがしてある本をレンジに入れてはいけません。
六法の裁断(分解)に失敗した,手を切ってしまったなどが発生してしまっても当ブログでは責任はとれませんので,くれぐれも自己責任でお願いします。
心配な人は,まずはもう使わない古い六法で試してみるとよいと思います。