秋は新しい六法の季節ですね。
書店の法律書のスペースでも新しい六法が積まれていますね。
さて,今月の気になる法律関係の新刊をメモ。
六法
小型六法(学習用六法)の2大巨頭のポケット六法とデイリー六法が刊行されましたね。六法は毎年買い替えをおすすめします。
学生向け
要件事実本と言えば岡口判事。新刊が出ました。
本書は,章ごとに初心者→初級者→中級者→上級者と解説内容を徐々にレベルアップさせる構成となっています。いきなり上級者向けの解説をしっかりと理解するのは難しいかもしれませんが,初学者がまず最初の1冊として要件事実の全体を概観するために読んでみると,その後の勉強がスムーズに進みそうな構成です。
ストゥディアシリーズの民法が続けて刊行されました。このシリーズはとてもわかりやすく解説が書かれていると思います。民法の教科書選びに迷っている,民法に苦手意識がある,といった人にはおすすめです。民法全分野の刊行が待ち遠しいです。
佐藤英明先生と西山由美先生のスタンダードシリーズ(租税法)の消費税法が刊行になりました。このシリーズは定番書となりつつあるような気がしておりますので,租税法を勉強するなら手元にあると安心ですね。
実務向け
初版が好評だった本書ですが,「刑事事件の受任前の法律相談」という新章を加え,新版化されました。もちろん法改正にも対応しています。ほかにも新規項目を加えているようです(Amazonなどで目次を確認できます)。
若手法律家だけでなく,若手法律家を指導する立場にある人にもおすすめです。若手法律家がどこに疑問を持っているのかを把握することができるのではないでしょうか。
民事訴訟のIT化だけでなく,リモートワークの増加やリーガルテックの発展など,法律業務も遅ればせながらIT化の波が押し寄せてきています。
法律業務のIT化について,現状を一度確認するのにおすすめの1冊です。
一般向け
「こども労働六法」といったところでしょうか。近年はキャリア教育も盛んになってきているようですが,その一環でしょうか……?
子どものときから労働法教育が必要ないくらいに,労働法規がきちんと守られている社会になることが理想ですね。