時代物の小説です。
青鳴道場の跡取りの長男・権平と妹の千草と弟の勘六の,父の敵討ちと道場再興をめぐるお話。
しっかり者の妹君と昼行燈の当主である兄。
時代物のある種の王道のキャラクター設定です。
弟の勘六の位置づけもよいです。
父から受け継いだ奥義。ただし成功する確率は3回に1回だけ。
時代小説を得意とする正統派の書き手による,絶妙に中二病を刺激するような設定で繰り広げられる内容です。
小学生でも高学年なら十分に楽しめる内容ですので,初めての長編小説として,もしくは,普段ラノベしか読まない層にもおすすめできます。
ストーリー自体も明快かつ痛快。
3人で繰り広げる会話もテンポよく,どんどん読み進めることができます。
家族とは?
兄弟姉妹とは?
あらためて考えるきっかけとなる作品です。